ペットと法律:ドッグランでは被害者にも加害者にもなる

みなさん、愛犬とドッグランにいくのは楽しいですね。

いつも不自由な思いをさせている愛犬に元気いっぱいに走り回ってもらいたい、そんな気持ちの飼い主さんは多いと思います。

 

でも、ドッグランでもよく事故がおこります。

 

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ドッグランでの事故 飼い主の占有者責任を否定(東京地裁平成19年3月30日)

<内容>

リードを外して犬が自由に走れるドッグラン内のフリー広場(小型犬専用広場も用意あった)において、A(女性)が自分の飼い犬(小型犬)を自由に走らせていた。

愛犬が後ろから付いてくるのを振り返りながら小走りでAが広場中央から反対側にいこうとしたところ、Bの飼い犬(大型犬)と衝突し、骨折や後遺症を負った。

Bの犬も他の犬と追いかけっこをしていたところに、運悪くAが衝突した。

Aは590万の損害賠償を請求している。

 

判決

本判決は、民法718条1項の「相当の注意」とは、「通常払うべき程度の注意義務を意味し、異常な事態に対応できる程度の注意義務まで課したものではない」としている。

 

ドッグラン内での犬の占有者の通常での注意義務は、リードを外すと制御できなくなるとか、リードを外す前にBの飼い犬が興奮しているなどの特段の事情がなければリードを外し、犬が自由に走りまわることができる状態を前提としなければならないとしている。

 

Bは、毎週のようにドッグランを利用していて、今まで飼い犬が制御できない事態はなかったことから、Bとしては「飼い犬をドッグランのなかで慣れさせてリードからはなした後は、犬が興奮して制御がきかないような状態が発生しないよう、またそのような事態が発生したり事故が発生したときに、直ちに対応することができるように、犬を監視すれば足りる」としている。

 

このような広場に、人間が自分の飼い主をみながら走りまわるような危険行為は、異常な事態にあたることから、このような事態を予見する必要はないとしてBは「相当の注意」を尽くしたいたとしAの請求を棄却した。

 

本件やドッグランでの事故について

本件は、ドッグランという自由に愛犬を走らせても良い場所という特殊な場所です。

動物の事故は結果責任になることが多いようですが、飼い主の占有者責任を否定した珍しい判例です。

Bが何回もこのドッグランに通っていたことや、これまでに事故を起していなかったことも大きい。

また、小型犬専用広場があるのに、フリー広場で小型犬と飼い主が中央を走っていた過失を重要視していた可能性もある。

 

被害者にも加害者にもなるドッグラン

Bの立場での占有者責任での意味でこの判例を紹介しました。

せっかくの愛犬とのドッグランで加害者になって損害賠償となると辛いものがあります。

しかし、逆の立場では貴方が、後ろから急に他の犬がぶつかってきて、怪我をする可能性もあります。

小さいお子さんがいる場合は特に注意が必要だと感じました。

普段大人しい犬たちも、興奮ぎみになりますから、自分の犬だけに気をとられないようにする必要があります。

愛犬も興奮しますので、自分の愛犬に咬まれることはないようにして下さい。

小象
小象
ドッグランでは、リードをしながら、そのドッグランの雰囲気に慣れさせるのが大事ですね。

相性の悪そうな犬がいたら、注意が必要だワン。
「呼び戻し」をしてほしいだワン。
コロ助
コロ助



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